調達から支払いまでの自動化
調達から支払いまでの自動化とは何か? なぜそれが重要なのか?
財務・経理 (F&A) サービスのバリュー チェーンは、標準化されたトランザクション プロセスが多く、自動化の候補として非常に適した領域です。もちろん、それぞれのアプローチには独自の可能性がありますが、P2P は間違いなく、RPA のターゲットとして最も重要で注目すべきプロセスの 1 つです。
P2P プロセスの中には、反復の多い手作業のプロセスが複数含まれる場合があります。たとえば、複数のベンダーとの複雑な取引、請求書の発行や承認、キャッシュ フロー、ベンダーの満足度などです。そのため企業が、P2P ソリューションを最適化して、調達から支払いまでの業務を自動化しようとするのは当然のことです。
P2P の自動化ソリューションは、企業の ERP システムと統合し、ビジネス プロセスの効率化を後押しします。お客様は、時間のかかる作業を自動化することで、コスト削減、効率化、従業員満足度の向上の 3 つを同時に実現できます。
調達から支払いまでの自動化のメリットとは?
調達ソリューションは、複数のプロセスを、より広範な調達管理プロセスにまとめ、全体としてより高い効率性を実現します。完璧なプロセスを追求するための次の段階が、RPA による自動化の取り組みです。買掛金管理、発注、ベンダーのオンボーディング、請求書のスリーウェイ マッチングはいずれも、調達業務に自動化が大いに役立つ領域です。

RPA により、絶え間なく変化するサプライ チェーンの流れが明確になり、未承認の支出が減ります。RPA と人工知能 (AI) を導入して請求書や供給品、ベンダーなどを継続的にモニタリングすることで、調達チームは未承認の支出を発見し、その理由を突き止め、調達プロセス (英語)を見直してギャップを埋めることができます。

P2P ソリューションの自動化により、データ入力から通知、契約管理、購入依頼に至るまで、統合とコラボレーションを簡素化できます。RPA の導入により、必要書類の取り扱いが容易になります。デジタル ワーカーが、レガシー システム間のギャップを埋め、情報を必要な場所に、多くの場合リアルタイムで送付します。

サプライヤー管理だけ見ても、健全なサプライ チェーンの構築に必要なタスクが複数あります。RPA は、正確な請求書処理と迅速なベンダー承認により、サプライヤーの管理を効率化します。レガシー システムと統合することで、Document Automation などの Bot を使って関係者に情報を送り、承認に要する時間を短縮できます。

コグニティブ機能を持つ RPA ソリューションは、光学式文字認識 (OCR) 技術、コンピューター ビジョン、機械学習 (ML)、AI を組み合わせてデータを抽出し、取り込むデータの精度を高めます。このため、調達チームは購入が必要なものを正確に把握し、早期の発注や支払いによる割引を活用できます。

ソフトウェア Bot には、必然的にログ機能が組み込まれています。どの時点でもプロセスの流れを確認できるようにするためです。規制管理を強化できることは、タスクのログ機能の大きなメリットです。RPA は、プロセスやワークフローをより詳しく把握し、組織内で製品がどのように作られ、販売されているかを監督するのに役立ちます。

調達から支払いまでのワークフローは短期間で完了する必要がありますが、自動化がほとんど進んでいない企業はこの課題に頭を悩ませています。RPA とコグニティブ オートメーションを導入すると、反復の多い手作業を削減または排除し、購買プロセスをスピードアップできます。その結果、電子調達チームや財務チームの無駄な時間を減らし、企業の収益性にプラスの効果が得られます。
手作業のタスクから調達担当者を解放
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調達から支払いまでの自動化は誰にメリットをもたらすのか?
P2P の自動化は、組織全体にメリットをもたらします。ただし、自動化はそれだけにとどまりません。Automation 360 や AARI のようなクラウド型 RPA ソリューションは無限に拡張できるため、自動化された P2P ソリューションは、自動化されたビジネス ソリューションとして利用することができます。

請求書の承認プロセスでは、手作業による送付やログ記録、情報収集などの作業に煩わされることがあります。この場合、未処理の請求書がたまり、ミスが増え、支払いが遅れることになります。RPA、AARI、IQ Bot は、請求書担当者と連携して大量の作業を効率的に処理します。

請求書処理の平均コストは自動化のレベルに直接関係していることが、Institute of Finance and Management (IOFM) のデータで明らかになっています。また、2017 年のベンチマーク レポートでは、さまざまな企業の AP 機能を比較した結果、RPA と AI によって 80% のコスト削減が可能であることが判明しています。

ベンダー管理チームは、ベンダーを SAP やその他のレガシー プラットフォームに取り込む役割を担っています。インテリジェント RPA と P2P の自動化はベンダー データの統合を促進するため、ベンダー管理の効率化、ベンダーの満足度向上、PO なし請求書の迅速な支払い、さらなるコスト削減が可能です。

発注書を手作業で作成している場合、購買担当者は E メールの添付ファイルの検索やダウンロードに無駄な時間を費やすことになります。しかし、AARI を開き、適切なフォームを選択して、Bot に作業をさせることで、より迅速に購入手続きを完了できます。
大規模な構想を練り、小規模で開始し、すばやく学習し、迅速に拡張することで RPA の成功を実現
「変革については、特定のビジネス機能に限定されたものとしてではなく、エンドツーエンドの変革として考える必要があります。このようなことは厄介ではあるものの、最終的にはビジネス全体を見直すときに最大の価値を得ることができます」
財務部門アソシエイト ディレクター
300%
効率性の向上
100%
エラーの削減
25
付加価値の高いタスクに再び集中できるようになったフルタイムの従業員の数
調達から支払いまでの自動化の効果とは?
組織の現状と調達から支払いまでの自動化が実現する将来の状態を比較することで、思ってもみない形で自動化がビジネスに貢献することがわかります。RPA は、請求書の処理やベンダーのオンボーディング、契約管理以外でも力を発揮します。

アクティビティの同期
- 正確な在庫情報とベンダーの処理情報を保持し、供給管理を改善。
- 紙の請求書を減らし、請求書から支払いまでのライフサイクルを効率化。
- 承認ワークフローを通じて重要な関係者に請求書を送付します。
- リアルタイムのヘルプ デスク サポートで、サプライヤーからの問い合わせを簡単に管理。
- 部門間のコラボレーションを促進し、例外管理を改善。
- 異なるチャネル (E メール、FAX、EDI) からの情報を 1 つのデータソースに統合。

エラーの削減
- 未承認の支出が多い分野と、どの単発的な支出が必要なものかを特定。
- 請求書処理におけるデータの入力ミスを削減または排除。
- PO のライフサイクルを最初から最後まで管理し、請求書の紛失や支払いの遅れを防止。
- 明確な監査証跡を残すために、ベンダーと協力して電子請求書への移行を推進。
- 関連する PO や商品/サービスの領収書とデータを照合し、正確性を確保。
- 世界中どこでも、サプライヤー、プロセス、支払い、予算、承認の管理が可能。

プロセスの改善
- スリーウェイ マッチングを自動化し、請求書の承認に要する時間を短縮。
- Process Discovery を使用して、自動化によって改善できる隠れたプロセスを発見。
- サプライヤーの支払い条件やプロセスを相互参照し、条件や割引を改善。
- より価値の高い業務に取り組めるようにし、従業員満足度を高める。
- 複数の部門、ユーザー、拠点にまたがる未承認の支出を追跡・管理。
- Safeline により、SaaS やレガシー プラットフォームでの P2P 業務を、一元化されたインターフェースから効率的に実行。

調達の管理
- ビジネス プロセス全体とニーズを詳しく把握し、支出を統合。
- サプライヤーの活動を管理し、自信を持ってサプライヤーを削減することで、回復力の強い供給体制を実現。
- 部門の必要性に応じて自動化の規模を拡大。
- カタログのメンテナンスを効率化することで、時間の削減とリソースの解放を実現。
- ソーシングに関する交渉から最大の価値を引き出し、コスト削減を促進。
- 購買やその他の複雑なビジネス サービスに対する統制を強化。
調達から支払いまでの自動化ソリューションに求めるべき要件
調達から支払いまでの自動化ソリューションがすべて同じように作られているわけではありません。P2P プロセスは会社の成功に欠かせないものであるため、可能な限り最高の自動化ソリューションを求めるのは当然のことです。しかし、これは何を意味するのでしょうか。
必要なオプションは、業種によって異なります。たとえば、高度なセキュリティ基準は、医療機関には必要ですが、家具メーカーにはそれほど重要ではありません。
とはいえ、自動化ソリューションとして強力なのは、クラウドネイティブのソリューションです。こうしたソリューションは、最新の ERP システムやレガシー ERP システム、そしてクラウド、ハイブリッド、オンサイトの各システムと統合することが可能です。また、無限に拡張可能で、ソフトウェア Bot として基本的な調達業務を自動化したり、デジタル ワーカーとしてビジネス全般に完全に統合したりもできます。
統合のしやすさも課題です。適切なソリューションとは、重要なビジネス プロセスを中断することなく導入できるものでなければなりません。そのソリューションは、Attended RPA または Unattended RPA を利用して、究極の柔軟性を実現できるものでしょうか。
調達から支払いまでの自動化リソースの使用を開始するには
また、Automation Anywhere University (英語) (AAU) に登録すれば、独自の Bot を簡単に構築する方法を学ぶことができます。AAU は、RPA がお客様のビジネスにどのように役立つかを理解できる、充実した体験となることがわかっています。
自動化のスペシャリストへのご相談を希望される場合は、オートメーション・エニウェアまでご連絡ください。RPA の機能を確認されるには、デモをお申し込みください。