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オートメーション・エニウェアの Pathfinder Program は、オートメーションを成功させるための近道です。このプログラムには、自分のペースで学べるラーニング、仲間やパートナーの専門知識、コミュニティへの参加、アジャイルでスケーラブルな全社規模のオートメーション プログラムを実行できる製品イノベーションなどが含まれていますので、ぜひご活用ください。このブログ記事は、Pathfinder Program を通じて得られる情報やアドバイスを紹介するシリーズの一部です。詳細については、Pathfinder の Web ページをご覧ください。

オートメーション プログラムを実施している場合、それは間違いなく組織に価値をもたらしています。しかし、その価値がどこまで広がるかを理解するためには、適切な質問をして、プログラムの影響力を示す、より具体的で、おそらく数値化できないような指標を明らかにする必要があります。また、導入、加速、拡大といったフェーズに応じて、最適な質問とその答えとなる指標は変わってくるでしょう。 

追跡する指標と数字の背景にある話は、オートメーション プログラムのツールの中で最も強力なものの 1 つになる場合があります。達成できるかどうかも含めて、以下はオートメーション プログラムに大きな影響を与える可能性があります。

  • リーダーからの賛同と資金提供
  • ビジネス リーダーのためのチーム横断の熱心な取り組み
  • 追加のオートメーションの取り組みの正当性
  • ROI 予測

Bot の量よりも Bot の価値を毎回重視する

パフォーマンスを測定し、オートメーション プログラムを推進する際には、一定の順序で進められるステップがあります。

  • 「導入」段階では、基本的な指標を追跡するための土台を作る
  • 加速するにつれ、データを利用して目に見えるハード指標も追跡する
  • 拡大するにつれて、上記すべてに加えて、オートメーションの効果を明らかにするうえで同等かそれ以上に強力な指標となる、目で見てわかりにくい「ソフト指標」を追跡できるようになる

オートメーション リーダーの声: 

ここで当社が追跡するよう提案している指標は、どれも Bot の稼働数によるものではありません。Bot の数の多さが重要な影響を与えることがあっても、10 個の Bot で 10 個のプロセスを自動化するよりも、1 個の Bot で 20 個のプロセスを自動化する方が、はるかにコストや時間の削減につながる可能性があるからです。これは、あるオートメーション・エニウェアのコミュニティ メンバーの事例でした。このお客様は、オートメーションの影響を追跡する取り組みの中で、最初に間違っていたことをユーザー グループに説明しました。お客様は当初、オートメーションの導入数に注目していましたが、この指標ではオートメーションがもたらす影響について最高責任者に何も伝えられないことにすぐに気が付きました。全体的なオートメーション プログラムが提供している価値を理解したいと考える際、Bot の数だけに注目していると、ビジネスへの重要な影響を証明する有力なデータ ポイントを見落としてしまうかもしれません。

開始時に把握すべき指標

オートメーション プログラムの導入段階であれば、報告する指標は簡単でかまいません。ただし、この洞察を必ずパフォーマンスに活かすように心がけてください。これは、やりながら積み上げていくものです。初期段階の報告は、所定のオートメーションでの Bot 実行数を追跡し、それを実行あたりの予想削減コストと掛け合わせるだけの簡単なものでかまいません。以下に具体例をご紹介します。

  • Bot A は今後 1 年間で 52 回稼働するように設計されており、52,000 ドル削減できる
  • Bot A は実際に 1 年間で 50 回稼働し、50,000 ドル削減できた

これは、導入段階での最適な例です

加速段階で気付いた具体的なメリットを共有する

ハード指標は非常に有益です。それを実感したら、トークに追加し、オートメーション プログラムについて共有するストーリーの中で強調します。これは、オートメーション プログラムの効果に人々の目を向けさせ、それが多くの価値を生み出していることを理解してもらう最良の方法です。次の指標に従って考えます。

  • 削減された時間
  • 削減されたコスト
  • Bot の実行数 (今後の基準値)
  • オートメーションを利用している/利用できる従業員の割合

オートメーション リーダーの声: 

コミュニティ メンバーの一員であるグローバル衣料品小売業者は、ハード コストの削減を実現しようとしていました。オートメーションに投資したのは、卸売業者の一部で発生していた重複配送を減らすためでした。このオートメーションにより、返送料、人件費、商品の再入荷などに関連するコストが削減され、前月比で 25% のハード コストの削減を実現しました。このようなハード指標を共有することに慣れてきたら、次はソフト コストの削減に移行します。

拡大段階でのソフト コストの削減を考える

ソフト コストの削減とは、必ずしも目に見えるものではないが、その重要性を十分に認識できると組織が感じているメリットのことです。たとえば、次のような例が考えられます。

  • 従業員がより大きな仕事に専念できるようになったことで、従業員の士気が高まった
  • 従業員がお客様との会話に割ける時間が増えたことで、顧客満足度が向上した

オートメーション リーダーの声: 

金融部門の別のコミュニティ メンバーは、士気に関して気が付いた「ソフト指標」をいくつか紹介してくれました。この会社は、四半期決算のたびに、従業員に対して過酷な業務を課していました。同社が離職状況を調査したところ、あるパターンに気が付きました、それは、四半期決算の前後に仕事を辞める人が最も多かったということです。オートメーションの導入以前は、この時期になると 24 時間体制で仕事をしなければなりませんでした。

四半期決算が大幅に自動化されると、士気が高まり、従業員満足度が向上し、最終的に組織の離職率は低下しました。これはソフト指標ですが、それでも注目に値します (どの企業も重視する指標です)。こうした例では、必ずしも目に見えるコスト削減があるわけではなく、Bot の稼働数も (やはり) 関係ありませんが、この段階でのオートメーションには、たとえ目に見えなくても、影響力の大きい価値があります。

MVP を知る

ここまでは、適切な質問をして、それに答えるための指標を考えてきました。価値指標のストーリーを成功させるまでには、さらにもう 1 段階のステップがあります。これには、「MVP」 (Most Valuable Processes) を知ることが必要になります。MVP は、オートメーション プログラム全体の変革の柱として注目されているオートメーションです。

オートメーション リーダーの声: 

ある小売業のお客様は、新製品をリリースする場合、リードタイムが市場に大きな影響を与えるとおっしゃっていました。アイデアを得てから最終的な納品まで、お客様の市場投入までのスピードはとにかく遅かったのです。一方、競合他社は半分の期間で新製品を市場に投入できていました。

オートメーション プロセスにより、リードタイムは半分以下に短縮され、大きな市場機会が生まれました。市場投入のスピードは必ずしも細かい指標で測れるものではありませんが、市場でのリーダーシップやブランドの差別化に関するマクロな価値は、経営陣の間ではっきりと認識されていました。それがまさに MVP です。

また、あるグローバル金融機関のお客様の事例では、規制当局の報告でコンプライアンスに問題があることがわかりました。コンプライアンス違反はさらに続いており、1 週間ごとに多額の罰金が科されていました。そこで、お客様はコンプライアンスの問題を解決し、今後多額の罰金を科されないようにするために、オートメーションを検討することにしました。コンプライアンスを維持していることを示す細かい指標などあるのでしょうか? おそらくないでしょう。しかし、このオートメーション プロセスは、収益に大きな価値をもたらしたため、お客様の MVP となりました。MVP は、目に見えないものであっても、具体的または仮想的な金銭価値を理解できるくらい実体のあるものである場合があります。それによって、組織のシステムがより安全になったり、よりコンプライアンスに準拠したりすることもあれば、多大な機会損失が発生することもあります。

最後のまとめ

適切な質問をし、その答えから得られる指標を随時発展させることで、オートメーション プログラムが軌道に乗るようにすることができます。まずは単純にハード コストを記録し、次にソフト コストの価値を追加するようにしてください。この方法で、当社のコミュニティは何度も成功を収めてきました。貴社もきっとうまくいくことかと思います。

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