日立物流は、同社が推進する働き方改革の具体的な実行手段としてRPA(Robotic Process Automation)に注目し、RPAの導入を進めています。2018年にはIT戦略本部に、RPAの導入・普及を推進する専門組織「RPAセンター」を立ち上げ、RPA導入の予算化、RPAツールの製品選定、利用ガイドラインの作成といった事前準備を進めてきました。
同社では課題解決に向けた取り組みとして、最初に一部部署の定型的な業務にRPAツールをトライアル導入。同時にRPAの利用ガイドラインやルール作りにも取り組み、組織的なRPA展開を本格化させました。
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「開発しやすく保守性に優れ、業務効率化を実現する十分な機能を備えていたことが決め手でした。スクリプトを書くようなリスト方式なので、非常に使いやすいRPAです」
お客様の成果
200
稼働中のBot数
2200時間
1か月当たりの削減時間
13
水平展開中のグループ会社数
トライアルの結果、RPAで業務効率化が実現できると判断した同社は、実際に導入するRPAツールの製品選定を行うことにしました。国内外製の有力なRPAツール5製品を候補として挙げ、入念な比較検討を実施しました。
検討作業では「全社導入に最適なツールか」「EUC(エンドユーザーコンピューティ ング)に向いているか」「開発しやすく保守性に優れているか」「“野良bot(ロボッ ト)” を出さないように管理統制が可能か」「業務効率化を実現する十分な機能を備えているか」「導入・運用コストは妥当か」「国内にサポート体制が用意されているか」といった要件について、一つずつ比較検討。「開発しやすく保守性に優れている点」「業務効率化を実現する十分な機能を備えている点」が決め手となり、Automation Anywhere Enterpriseの採用を決定しました。
自動化されたプロセス
2020年度末までに1,000Bot以上稼働させるという達成目標を掲げてさまざまな活動に取り組んでおり、機能面ではDocument Automationの導入を予定しています。また、RPAを適用できる業務のニーズを発掘するために、各事業拠点を巡回して認知活動を行うキャラバン隊を展開する計画や、業務効率化の要望に応えるだけでなく、すでに稼働しているBotを水平展開して業務効率化を提案・支援するような活動も進めたいと考えています。
お客様の声
「導入効果を測定したところ、2020年2月で月2200時間の削減効果が確認できました。現在は、日立物流本社、各事業拠点だけでなく、国内グル ープ会社13社、豪州・中国・アジアなどの海外拠点にも導入が広がっています」
日立物流は、2019年4月、中期経営計画「LOGISTEED2021」をスタート。スマートロジスティクスをコアとしながら、事業・業界を超えた協創領域の拡大をめざし、2021年度は売上高7,200億円を計画しています。